「あれ…耳が…」悲報も笑って吹き飛ばす!コロナ禍だから気付いた残念なお知らせ【介護漫画】

高齢者の多くがコロナの影響で外出を控えています。趣味や季節の行事ができなかったり、友人と会えない期間が長く続いたり……。

訪問介護を利用するある女性もそのひとり。
あるとき友人と偶然の出会いを果たし喜ぶも……意外なことに気付かされたようです。

ソーシャルディスタンスでわかったこと

コロナの感染者数は減少傾向にはあるようですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

私たち訪問介護ヘルパーは、訪問の際にはマスクと手指消毒はもちろんのこと、利用者の方々と適切な距離を保つなど、感染対策を徹底的に行いながらサービスに当たらせていただいています。

ヘルパーは体調管理も万全です。同居家族に風邪の症状等が見られる場合は訪問介護事業所に申し出て、熱はなくともお休みをいただくなどしています。

高齢者の方々の生活ももちろんコロナの影響で激変。
毎年行っていた季節の行事や余暇活動、近所の方々との交流も制限され、気持ちの落ち込みから体調を崩す方もおられるほどです。

中でもお一人暮らしの女性利用者Sさんは、体調は万全だったものの、生活に楽しみが減ったせいか食欲の低下が見られていました。

ヘルパーは生活援助で入っているだけなので、本来は生活の様子を事務所に報告するのみなのですが、Sさんの体調を心配してケアマネジャーも訪問に来たほどです。

ですがある日、Sさんにちょっとした転機が訪れました。
それは、早朝ウォーキングの最中にご友人にばったり出会ったこと。

小学生の頃から仲良くしている方のようで、そのときの様子をSさんはとても嬉しそうに話してくださいました。

人混みを避けて早朝にウォーキングをしていたSさん。いつものルートからちょっとそれた公園でご友人と会えたそう。

「半年以上ぶりに会って、もう抱き合いたい気持ちだった」とおっしゃったSさん。
今はコロナで適切な距離を保たなくてはならないので、残念ながらそれは叶わなかったようです。

そして話の最後でSさんは笑いだしました。

適切な距離で会話すると、なんと互いの声が聞えにくい。つまり2人とも耳が遠くなっていたことに、そのときはじめて気付いたんだそうです。

耳が遠くなるとふつう悲しい気持ちになりそうなものですが、それが仲良しの幼馴染とおそろいだったことが、とにかく可笑しくて仕方なかったようです。

話したかったことは、そのあと電話でちゃんと話せたとのことでした。

それからSさんの食欲は少しずつ戻り、痩せていた頬も春を待つふきのとうのようにふっくらと膨らんできたのでした。

*漫画ではノーマスクですが、実際には感染対策として全員がマスクを着けています。

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漫画・コラム:藤木 なみき

介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級、認知症介護実践者研修修了、介護予防運動指導員、ビューティータッチセラピスト
2003年より出産・育児をしながら介護職員として働く。訪問介護、デイサービス、デイケア、グループホーム、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など、これまで多数の居宅サービス、施設サービスを経験。現在はホームヘルパーとして働きながら、さまざまな職場での実体験をもとに介護関連のイラストや漫画を作成する。

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