ケアマネ試験の合格者、2年連続で1万人下回る 合格率は過去最大の上昇

3月8日に実施された介護支援専門員実務研修受講試験の再試験の合格者が21日に発表された。これで昨年度の47都道府県の結果が全て出揃ったことになる。【Joint編集部】

都道府県からの報告を集計したところ、再試験の受験者数は1万540人、合格者数は2374人、合格率は22.5%だった(*)。

* 数字はいずれも速報値

昨年10月の分も含めた全国の受験者数は4万1049人、合格者数は8018人。合格率は19.5%となった。

今回、受験者数は一昨年度を更に下回って過去最少を更新している。一方、合格率が9.4ポイント増と過去最大の上昇を記録したため、合格者数は3028人の増加に転じた。

とはいえ、合格者数は依然として1万人を下回る低水準。2万8000人超だった2017年度の28.4%に留まっており、今後の人材難の深刻化を懸念する声が一段と強まりそうだ。

毎年秋に全国一斉に行われるケアマネ試験だが、昨年度は各地に大きな被害をもたらした台風19号と重なってしまった。このため、関東や東北などの1都12県が中止を決断。やむを得ず受けられなかった人がいた4県も加わり、17都県が3月8日に再試験を実施した。

ケアマネ試験をめぐっては一昨年度、受験者数が一気に6割以上も減って業界に衝撃が走った経緯がある。求められる役割や研修の量が増えて非常に忙しいこと、処遇がそれほど良くないことを要因としてあげる関係者が多い。

今回の結果は、ケアマネのなり手の急減が続いている現状を改めて浮き彫りにした。もっとも、台風19号の直撃や新型コロナウイルスの流行も一定の影響を与えたとみられる。次回の動向には改めて注目が集まりそうだ。

今年度の試験は10月11日の日曜日に行われる予定。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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