介護現場への布マスク配布、延期も 厚労省「どうするか検討中」

布製マスクを紹介する加藤厚労相(今年3月撮影)

介護現場を対象とした布製マスクの追加配布について、厚生労働省が当初のスケジュールを遅らせたことが分かった。【Joint編集部】

もともとは30日からスタートする予定だった。29日に取材に応じた担当者が、「実際にどのような形で配布するかも含めて検討中。まだ開始していない」と明らかにした。

厚労省は既に、約6000万枚の布製マスクを介護現場の職員、利用者へ配布。30日から更に約8000万枚を配布し、1人あたり計7枚ずつ行き渡らせる計画だった。

ただし、一時は深刻だったマスクの品薄状態はすでに概ね解消されており、手作りマスクを使う動きも拡がった。厚労省は衛生用品の確保にかかる追加経費への補助も決めており、自治体でも同様の支援策を行うところがある。

「アベノマスクはもういらない」「税金の無駄遣い」。

介護現場ではこうした反発が強まり、野党からも同様の批判が噴出している。また、在宅の利用者への配布を任されているケアマネジャーや地域包括支援センターも、いたずらに業務負担が増えるとして不満を募らせている。

厚労省はこうした反応も踏まえ「検討中」とした。今のところ中止や撤回を求める声が収まる気配はない。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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