クオール薬局は地域とのつながりを大切にした調剤薬局です。北海道から沖縄まで全国に店舗があり、各エリアで地域医療に貢献しています。
また、薬剤師によるご自宅への訪問もクオール薬局が注力することのひとつです。薬剤師が自宅を訪問することによるメリット、利用方法などについて、本部長 金澤洋さん、統括主任 兒島まき子さんのおふたりにお話を伺いました。
<クオール薬局無印良品広島アルパーク店>
――まずは、クオール薬局の特徴を教えていただけますか?
本部長 金澤さん:クオール薬局は、グループ会社を合わせて全国で約950店舗を展開しています。広島県内で21店舗、広島市内ではクオール薬局という屋号の他に、ハート薬局、若草薬局も含めて12店舗あります。
私たちは、医療機関とマンツーマン(1対1)の関係であることを基本とし、医療機関との連携を強みとしています。医療機関や処方医と連携するためには、高い専門性が必要です。弊社の薬剤師や医療事務には医療人として高い専門性があることも特徴のひとつです。
また、コンビニエンスストアのローソン、家電量販店のビックカメラの店舗内に出店するなど、利便性の高さを特徴とした店舗展開もしています。
広島市内においては、無印良品の店舗内にクオール薬局無印良品広島アルパーク店を出店しており、気軽に心身が整えられる場所として、地域の皆様にとって身近な存在でありたいと考えています。
――世間ではよく、かかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師を持つといい、と言われますが、実際にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
統括主任 兒島さん:お薬をもらう薬局を1つにしていただくことで、その方の服薬状況を一元管理できます。お薬手帳でもある程度の管理はできるのですが、持参するのを忘れたり、薬局ごとにお薬手帳を作っていたりすると、お薬の管理が困難になりがちです。
複数の医療機関を受診していると、胃薬やビタミン剤などが重複して処方されて必要以上に飲んでしまう危険があります。しかし、かかりつけ薬局で服薬状況を一元管理すれば重複投薬を防げますし、その方に合ったご提案もしやすくなります。
また、かかりつけ薬剤師をもつこともおすすめです。同じ薬剤師が継続的に健康状態を把握し、いつでも相談に応じてもらえるといったメリットがあります。
<左:統括主任 兒島まき子さん 右:本部長 金澤洋さん>
――では、かかりつけ薬局はどのように見つければいいのですか?
統括主任 兒島さん:まずは、利便性のよさと営業時間です。かかりつけにするなら、近くて行きやすい場所にある薬局が便利ですし、行きたい時間帯に営業していることも大切です。
それから、薬局のスタッフがテキパキしていたり、雰囲気のよさを感じたりするところがいいのではないかと思います。
――かかりつけ薬剤師はどのように見つければいいのでしょう?
統括主任 兒島さん:スムーズにコミュニケーションがとれて、相談しやすい薬剤師がいいと思います。どんな質問にも答えられるような方は信頼感があっていいですね。
かかりつけになれる薬剤師は、認定薬剤師の資格をもち、かつ保険薬剤師として3年以上の実務経験を持っているなど、条件を満たした人のみです。どの薬剤師でも豊富な専門知識を持っているため、感じがよさそうな人ならお願いしてみてもいいと思います。
かかりつけ薬剤師をもつためには契約する必要がありますが、実はいつでも契約を解除できます。「違うかな」と思ったらいつでもやめられるので、感じが良さそうで信頼できそうな方なら、まずは選んでみてもいいのではないでしょうか。
クオール薬局では、経験を積み、研修を受け、かつ地域貢献をしている薬剤師がかかりつけ薬剤師として活躍しています。ぜひお気軽にお声がけいただければと思います。
<薬剤師による自宅訪問イメージ>
――薬剤師が自宅を訪問するサービスについても教えていただけますか? どのような方が利用できるのでしょうか。
統括主任 兒島さん:薬剤師による訪問は、ご高齢者や介助が必要な方、それから、服用管理が困難な方、終末期の方などにご利用いただいています。
精神疾患をお持ちの方などを訪問することもありますが、ほとんどは介護保険が適用される方です。介護保険では「居宅療養管理指導」がこのサービスにあたり、月4回までの訪問が可能です。
薬剤師が訪問するためには、それなりの理由が必要です。介護保険が適用される方の場合は、まずは主治医に相談いただき、許可をいただいた上で、ケアマネジャーなどが必要性を判断するかたちになります。
介護保険をお持ちでない方も医師の指示が必要になるので、まずは主治医や相談支援員にご相談ください。
――薬剤師が自宅に訪問することで、患者様やご家族にはどのようなメリットがありますか?
統括主任 兒島さん:薬剤師がご自宅に伺ういちばんのメリットは、薬局への移動や待ち時間がなくなることです。外出が困難な患者様はもちろん、ご家族も時間を節約できます。買い物や美容室に行く時間ができた、とおっしゃるご家族もいらっしゃいます。
あとは、その方のニーズに合わせて、お薬の管理方法や飲み方などをご提案できます。薬局ではお一人おひとりに付き添うことがなかなかできませんが、在宅ではその方に合った個別的なケアができます。
例えば、「薬をなかなか飲んでくれない」とご相談を受けて、患者様のご自宅を訪問したことがあります。ご本人は「飲み忘れただけで大袈裟だ」とおっしゃるのですが、お話をゆっくり聞いてみると、本当の理由は薬の飲みにくさにあったようでした。
高齢になると唾液が少なくなり、カプセルが喉にくっついてしまうことがあります。早速、かかりつけの医師に相談して粉薬に変更したことで、それからは積極的に服用していただけるようになりました。
加齢による身体機能の低下は口の中から起こることがありますが、通常はなかなか気づけません。薬剤師が介入したことで、スムーズな剤形の変更ができた事例です。
<イメージ画像>
――自宅を訪問した際、薬剤師は患者様やご家族にどのようなアドバイスをするのですか?
統括主任 兒島さん:ご自宅での様子を実際に見ないと気づけないことも多々あります。細かなことですが、コーヒーやお茶でお薬を飲んでいる方がいらっしゃれば、水や白湯で飲むようにアドバイスします。
お薬以外でアドバイスすることもあり、例えば、いつも手すりを使わずに棚に手を置いているな、と気づいたら、ケアマネジャーにその情報を伝えたりしています。
――ケアマネジャーとの連携もあるのですね。
統括主任 兒島さん:薬剤師はケアマネジャーや介護職などと連携し、常に情報を共有しています。
ケアマネには薬物管理や気付いたことなどをお伝えし、ケアマネからは、「薬の飲み方が違っている」「こんな副作用が出ている」などと、必要に応じてご連絡をいただけます。
薬剤の副作用や服薬ミスなどを防ぐだけでなく、情報の共有はケアマネジャーによる適切なケア計画にもつながっています。
ケアマネジャーや介護職を交えて話す機会は定期的にあります。細かく情報を共有することで、介護の質の向上にも役立っていると思います。
また、この連携はご家族の安心にもつながっています。私自身の経験になりますが、一人暮らしの方を定期的に訪問していたことがありました。日常の些細なこともケアマネジャーに共有していたため、離れて暮らすご家族にも伝わり、「常に気にかけている人が近くにいる」と安心していただけたようです。感謝のお電話をいただき、私も嬉しくなった出来事です。
――服薬を支援する機器も取り入れているそうですね。
統括主任 兒島さん:一部の店舗では、服薬支援ロボという機器を貸し出しています。お薬を服用する時間になると音声や液晶画面で服薬を促してくれ、ボタンを押すと必要なお薬が出てくるものです。
服薬にご家族の付き添いが必要だった方でも飲み忘れがなくなったという実績があり、多くのご家族から「とても助かる」というお声をいただいています。
すべてのクオール薬局で服薬支援ロボを扱っているわけではありませんが、ご希望の方はぜひお問い合わせください。
<本部長 金澤洋さん>
――クオール薬局が介護施設と提携することもあるそうですが、クオール薬局にはどのような強みがありますか?
本部長 金澤さん:クオール薬局は北海道から沖縄まで展開しており、多くの薬局が施設様と提携しています。たくさんのノウハウが蓄積できているため、薬の管理方法や配薬方法、ミスを減らす方法など、その施設様にとっていちばんいいと思えるご提案が可能です。安心してお薬を服用していただけるようなご提案も致します。
また、弊社では薬局としてのやり方を統一していくこともしています。例えば、配薬方法の統一です。これにより、看護師が別の施設に行ったとしても迷うことがなく、ミスを防ぐ一助になっています。
<クオール薬局広島駅前通店>
――最後に、クオール薬局の在宅医療における今後の抱負をお願いします。
本部長 金澤さん:弊社は平成4年の創業で、今期で33年目になりました。当初から、患者様の服薬情報を一元管理することでポリファーマシー(多くの薬を服用することで副作用などのリスクが高まること)を防ぎ、安全な服薬を支援してきました。
これからも、患者様により快適に、より安心してお薬を飲んでいただけるように、専門性を活かしたご提案ができればと思っています。
今後は高齢化がさらに進み、在宅医療のニーズも一段と高まります。緩和医療や終末期医療にもしっかりと対応するとともに、医療的ケア児(医療的ケアが必要な小児)がいらっしゃるご家族のお役に立てるような取り組みにも力を入れていきます。
弊社では、「あなたの、いちばん近くにある安心」をスローガンにしています。患者様、地域の皆様に安心をご提供することを常に意識し、これからも社員一丸となって店舗の運営を進めて参ります。
薬局をお探しの際は、ぜひクオール薬局にお立ち寄りいただければと思います。
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