株式会社シャイニーケアは、千葉県市原市・千葉市を中心にサービスを提供する居宅介護支援事業所です。ご利用者とご家族の介護生活を支えるため、「その人らしさ」を大切にしたケアプランを作成しています。
代表取締役 在原憲さんと取締役・統括本部長 坂詰久美さんに、ご利用者やご家族に寄り添うお二人の姿勢、ご本人に合ったケアマネジャーの見つけ方などを伺いました。
<取締役・統括本部長 坂詰久美さん>
――ケアプランの作成にはどのくらいの期間がかかりますか?
坂詰さん:人によりけりですが、入院中の方だと退院の1~2カ月前に病院に呼ばれることもあります。長い方だとそれくらいかかりますし、退院後すぐに福祉用具が必要だと「今日なんとかしてください」という方もいますね。
できれば早めに相談していただけると、余裕を持ってケアプランを作成できます。
――ケアプランを作成するにあたって、利用する側が注意するべき点はありますか?
在原さん:よくあるのが、例えば「デイサービスに行きたいんですけど」などと特定のサービスありきでお話をされるご家族がいらっしゃいます。しかし、介護サービスはあくまで通過点なので、サービスを利用した先の何かが少しでも見えているといいと思います。
我々ケアマネジャーが作成するケアプランは、「こうなりたい」「これをやり続けたい」「この部分を不自由なく生活したい」というご利用者様のお気持ちを支援するものです。
その方にとっての「なりたい自分」があると、初めて会ったケアマネジャーにも伝わりやすくなるのではないでしょうか。高齢の方が「なりたい自分」を見つけるのは難しいかもしれませんが、ひとつでもあるといいと思います。
<代表取締役 在原憲さん>
――ケアマネジャーはご利用者様の「なりたい自分」を引き出すためにどうされているのですか?
在原さん:昔のエピソードを聞いて、そこから深掘りすることはよくありますね。例えば、お子さんのいる女性だったら「子育ては大変でしたか?」と聞いてみます。
すると、「子どもが小さい頃はよく編み物してたの。でも最近は手が不自由で……」といった話になり、それがその方のやりたいことにつながったりするんです。
そういうものを積み重ねて、その方の「なりたい自分」に近づくお手伝いができればと思っています。
坂詰さん:ご利用者様の「なりたい自分」を引き出すためには、ケアマネジャーのコミュニケーション力や人間力が必要になると思います。
ご家族に余計な心配をかけまいとする方も多く、ご利用者様はなかなか本音を言ってくださいません。心の奥にあるものを引き出さすためには、やはりコミュニケーションがいちばん大事ですね。
――ご利用者様とご家族の意見が合わないときにはどうするのですか?
在原さん:それは、福祉の仕事をしている人なら誰しもが抱えているジレンマだと思います。ケアマネジャーの関われる範囲は決まっているけれど、ご家族は365日24時間でその方と関わっています。
ご利用者様のその人らしさを極力守ると同時に、ご家族のその人らしさも守らなければなりません。大変な思いをしているご家族もいるので、ご本人らしさだけでなく、ご家族らしさも含めて考えるようにしています。
――ご利用者はケアマネジャーを選べないと思うのですが、自分に合うケアマネジャーを見つける方法はないのですか?
在原さん:当社の場合は、地域包括支援センターや病院からの依頼がほとんどです。ご利用者様の情報はそこでヒアリングされたものが当社におりてくるので、その情報をもとにご利用者様とケアマネジャーをコーディネートします。この方法でうまくマッチングすることが多いですね。
ですので、ケアマネジャーを探す際には、地域包括支援センターなどの担当者にご本人のパーソナリティを伝えるといいのではないでしょうか。
坂詰さん:現役だったころの仕事内容、町内会でやっていたこと、性格や信条など、ご本人のキャラクターがわかる情報を伝えると、そのことはケアマネジャーの事業所にも伝わります。
当社の場合は、認知症の症状が重い方なら認知症ケア専門の資格を持っているケアマネジャーに担当してもらうなどの工夫もしています。
在原さん:ただ、当社はパートを含めて20名以上のケアマネジャーから選択できますが、人数の少ないケアマネ事業所だと選択肢が限られてしまうので、マッチングが難しい可能性もあります。
<アリスケアセンタースタッフ>
――それでもケアマネジャーが自分に合わないと思ったときはどうしたらいいのでしょうか。
坂詰さん:ご利用者様に合いそうなケアマネジャーをコーディネートしても、お互い人間なのでしっくりこないことももちろんあります。そんなときは遠慮なく「ケアマネを変えたい」と言ってください。
当社では、ケアマネジャーが交代できることを契約時に必ず伝えています。実際にご要望をいただいて交代したケースもあります。
在原さん:もし事業所に直接伝えにくければ、地域包括支援センターなどに相談するといいと思います。
例えば女性しかいない事業所に「男性のケアマネジャーを希望する」と伝えても変更はできません。そんなときも地域包括支援センターなどに相談すると、別の事業所を探してもらえます。
――ご利用者様に寄り添うお二人の姿勢がよくわかりました。本当にご利用者様のことを考えて接していらっしゃるのですね。
坂詰さん:ご利用者様と関わるときは、もしその方が自分の親だったら、自分の家族だったらと、自分に置き換えて考えてしまう癖があるんです。
いま自分の親にもケアマネジャーがついているので、ご本人やご家族のお気持ちはよくわかります。自分の家族のように親身に関わっていけたらと思っています。
在原さん:坂詰の情に厚いところや人間力の高さは、絶対にマネできないほど突出しています。もし自分に何かあったときは、ぜったいに坂詰に頼りたいと思うくらいです。
坂詰さん:在原は、とにかく情に厚いですが、怒るときはすごく怒ります(笑)。でも、絶対に人を裏切らないから、怒られてもスタッフはついていけるんでしょうね。
在原さん:人と人とのつながりはすごく大事にしています。スタッフはもちろん、ご利用者様とも一度つながったら裏切ることがないように、今後もそのつながりを大事にしていきたいと思います。
関連記事
新着記事