ケアマネ試験、合格率は18.6% 合格者は前回の1.8倍に増加

今年度の介護支援専門員実務研修受講試験の合格者を、10月13日に予定通り実施した34道府県が3日に一斉に発表した。

自治体や実施主体から集めた情報を基に独自に集計したところ、34道府県の合格率は18.6%(速報値)。過去最低の10.1%だった前回の全国平均より高くなっている。

各地に甚大な被害を与えた台風19号と重なってしまった今回のケアマネ試験。公共交通機関の乱れなども考慮し、関東や東北などの1都12県(*)が中止の判断を下した。

* 中止した1都12県
東京都、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、埼玉県、静岡県、長野県、山梨県、福島県、宮城県、岩手県、青森県

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中止となったケアマネ試験、再試験は3月8日に実施へ

再試験は来年3月8日の予定。受験者数の多い首都圏などの結果がまだ出ておらず、最終的には7年ぶりに20%を上回った前々回の合格率(21.5%)に迫る可能性もある。

34道府県の結果をみると、受験者数は前回より1218人少ない3万378人。合格者は5644人で、3116人だった前回の1.8倍(2528人増)となっている。

合格率は愛知県(25.3%)や新潟県(24.6%)、福井県(23.0%)などが高かった。20%を超えていたのは、福岡県、山口県、奈良県、滋賀県、富山県、石川県、岐阜県を加えた10県。15%を下回っていたのは3県だった。

※ 合格率はいずれも速報値。

ケアマネの処遇改善を検討

ケアマネ試験をめぐっては前回、受験者数が急激に減って業界に激震が走った経緯がある。

現場で経験を積んだ2級ヘルパーなどを除外した受験資格の厳格化が主因。ただ業界の関係者からは、期待される役割や仕事、求められる研修の量が増えて非常に忙しいこと、その割に賃金がさほど高くないことも背景にあると指摘する声が多い。

厚生労働省はこうした状況を踏まえ、この秋の審議会でケアマネの処遇改善に着手すると説明。2021年度に控える次の制度改正・報酬改定に向けて具体策を検討していく構えをみせている。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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