朝は普通に見えたのに…心の準備ができないまま母は緊急手術へ[介護漫画]

「お母さんが倒れた」とご近所さんからの電話。父親の病気が発覚して今度は母親まで……?
心の準備がないまま病院に到着します。

前回を読む

「5分後には手術します!」

母は歩いて1分ほどのご近所さんに新築祝いを渡しに出かけていました。玄関に入ってすぐによろよろと倒れ込み、そのまま気を失ったそうです。
呼びかけにも返答がなかったため、緊急と思い救急車を呼んでくださったとのこと。

ご近所さんから電話をいただき急いで病院に直行しましたが、ドクターから開口一番「すぐに手術をします!」と言われ、思わず「マジか!?」と口から言葉が出そうでした。

5分後には手術室に移動させるとのことで、母と会話らしい会話ができたのはほんの1分ほどです。

ベッドに横になっている母は少し弱々しい口調でしたが、意識ははっきりとしていましたし、自分が意識を失い倒れたことも把握できていました。

ですが、倒れた状況が状況なだけに「もしも」の場合も考えざるを得ませんでした。

今朝まで普通に見えた母が夕方には緊急手術を受けるなんて……母は年齢が年齢でしたしいつかはこんな場面にも直面はするのだろう。それくらいの漠然としたイメージしかなかなかったと思います。

いざその場面に直面し、頭はフリーズしていました。
父は白血病で入院中、そのうえ今度は父を介護していた母が倒れた……僕はどう動くべきか? どうすべきか? 何がベストな選択?

頭の中がマーブル模様のようにグネグネと混ざり、考えがまとまらないまま救急の待合室のソファに座り、手術中のランプが消えるのを待ちました。

症状に気づいてやれなかったことへの罪悪感を抱えながら……。その時はただ、手術がうまくいくことを祈るしかできませんでした。

前回を読む

第1話から読む

この記事をシェアする

漫画・コラム:やまデザイン

イラストレーター・デザイナー
WEB系デザイナーとして地元企業に正社員勤務していたが、父と母の両親2人の介護のため、ボーナス支給直前にやむなく介護離職(涙)。現在、WEB系漫画・イラスト・デザイン関係の3本柱でフリーランスとして田舎で奮闘中。

ハートページナビは、介護保険・介護サービス事業者情報誌「ハートページ」のWebサイトです。
ハートページ誌は、全国約70市区・約100万部を発行する業界最大級の介護情報誌。20年を超える歴史(2001年創刊)、カバーするエリアの広さ、発行部数、各自治体や連絡協議会と連携し制作された信頼性の高さで、介護に関わるみなさまより高い評価を得ています。
ハートページナビでは、介護情報を専門に扱うサイトとして、介護に関わる皆さまに必要な情報、役立つ情報などを掲載しています。

おすすめコンテンツ

メニューを閉じる