新連載スタート!
会社員として忙しい毎日を送っていた主人公に、ある日大きな転機が訪れます。
母親から聞いた事実に驚きを隠せませんが、これはまだ序章に過ぎなかった……?
「ラブ・ストーリーは突然に」昔流行ったドラマの主題歌です。
僕が介護に関わることになったときに、なぜか頭をよぎりました。
僕の場合は「介護ストーリーは突然に」ですが(笑)。
我が家は関西のとある片田舎にある、木造一軒家に住む平凡な4人家族でした。
家族構成は、営業職で年中出張族の父、パートの母、1歳違いの兄、僕の4人家族です。
家は昔ながらの木造一軒家なので小上がりや土間が多く、どこに移動するにも段差を上り下りする必要があります。
使い勝手が良いとは言えず、バリアフリーとは縁遠い造りでした。
小学生低学年の頃には、井戸から水を汲み、薪を割り風呂をくべていました。
ほぼ家庭内キャンプですね(笑)。
なぜ、このような話をしたかと言うと、我が家が介護に関わるきっかけになった出来事が家の構造にあったからです。
僕が小学生低学年の頃のことですが、今でも鮮明に記憶しています。
祖母に認知症の気配が出始めた頃です。
脱衣所には段差があり、お風呂に入るにはコンクリートの土間から履物を脱いで、段差を上がる必要があります。
母は横の台所で夕食の準備をし、僕は夕食ができるのを待ちながら土間の小上がりに座っていました。
視界の先に祖母がヨボヨボと歩いて来て、脱衣所に上がろうとしたときです。
スローモーションのようにそのまま後ろに倒れ、後頭部をコンクリートの床にしたたかに打ちました。
何が起きたか分かりませんでしたが、頭部から流血をしていたのでとりあえず後頭部にタオルを敷いたのを覚えています。
母は突然のことでパニックになっていました。
それでも、子供の僕がいたこともあり自分が冷静にならなくてはと思ったのか、その後は救急車を呼んで意識のない祖母に話しかけていました。
そしてその後、祖母は自宅で寝たきりになり、母が介護することに。
現在では少子高齢化が進み、バリアフリーを前提にした家造りが主流になっていると思います。
たらればになりますが、あのとき段差がなければ、導線をふまえたフラットな構造であれば、と今でも思ってしまいます。
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