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人生初のポイント利用!高齢者があたふたしたスマホ決済【介護漫画】

人生初のポイント利用!高齢者があたふたしたスマホ決済【介護漫画】人生初のポイント利用!高齢者があたふたしたスマホ決済【介護漫画】

ヘルパーと買い物に出掛けた訪問介護の利用者さん。軽度の認知症があるため、「買い物のときは現金でなくスマホ決済で」と、息子さんに言われています。
ある日、たまったポイント利用にチャレンジすると……。

「ポイント使います!」

介護漫画/高齢者のスマホ決済1

介護漫画/高齢者のスマホ決済2

スーパーやコンビニなどのレジで支払いをしようとすると、現金とクレジットカード以外にもさまざまな決済方法があります。IC決済、バーコード決済、QRコード決済などなど……。
アプリやカードにもたくさんの種類があり、もれなく全部を把握しているのはレジ係の店員さんくらいではないでしょうか。

高齢者の場合はそもそもスマホを持っていない方もいるなど、ほとんどが現金払いです。
ですがこちらの利用者さんは他の高齢者と逆。現金を持たせられないと息子さんに判断されてしまい、「買い物するときはアプリで」と支払方法を制限されてしまいました。

利用者さんには軽度の認知症があり、同じ話を何回もしてしまったり、服薬したのかしなかったのか記憶があやふやだったりします。
日常生活にはほとんど支障ないのですが、あるとき引き落とした年金をどこにしまったのかわからなくなってしまいました。
「孫の小遣い用」「貯金用」「生活費」「お寺用」と、用途別にわけた封筒すべてです。

利用者さんは混乱した様子で、「お金がなくなった」と息子さんに電話。翌日には見つかり事なきを得たのですが、息子さんは「もう現金を持たせられない」と判断し、通帳とカードは息子さんが預かることにしたそうです。

買い物での支払いは、年金口座と紐づけた決済アプリのみ。さらに、買い物は「ヘルパーが同行しているときでなければダメ」と言われてしまったんだとか。

ヘルパーと行った初めての買い物当日、慣れないスマホを片手に「私ひとりでもできるのに……」とやや落ち込んだ表情でした。

何回か一緒に買い物に行くと、「画面にあるPってなに?」と画面を見せてくれました。確認すると、ポイントが3桁もたまっています。

「今度の買い物で一緒にレジで出しましょう」と提案したのですが、「店員さんに聞きながらひとりでやってみる。ひとりでもできることが増えれば、息子もわかってくれるかも!」と、どうやら自由に現金を使えなくなったことを根に持っていたようです。

次の買い物では、ポイントを使いたいことをレジで伝え、ひとりでポイントを使うことができました。

レシートを見てほくほく笑顔の利用者さん。物忘れがあっても、軽度認知症と言われても、ひとりで新しいことに挑戦する姿勢が、利用者さんの認知症の進行を遅らせているのではないかと感じた出来事でした。

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漫画・コラム:藤木 なみき

著者の画像

漫画・コラム:藤木 なみき

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介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級、認知症介護実践者研修修了、介護予防運動指導員、ビューティータッチセラピスト
2003年より出産・育児をしながら介護職員として働く。訪問介護、デイサービス、デイケア、グループホーム、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など、これまで多数の居宅サービス、施設サービスを経験。現在はホームヘルパーとして働きながら、さまざまな職場での実体験をもとに介護関連のイラストや漫画を作成する。

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