若い頃は無口で仕事人間だったという訪問介護の利用者さん。
亡くなった妻への後悔があると言います。
高齢になるとおしゃべりになる方が多いように思います。
訪問介護の現場でも、「昔の夫(妻)は無口だったけど、年をとってからは何でも気軽に会話できるようになった」というお話をよく聞きます。
こちらの利用者さんも昔は無口だったそうですが、ある日、アルバムを見ながら亡くなった奥さまとのエピソードを話されていました。
利用者さんは80代半ば。数年前にパーキンソン病と診断されました。
以前は鉄道会社に勤務し、夜間作業の責任者でした。当時の利用者さんは、いわゆる仕事人間なうえ、寡黙で無駄話を一切しない性格。昼夜逆転の生活だったため、家族と関わる機会が極端に少なかったそうです。
最近は、以前よりも娘さん、息子さんと話す機会が増えたそうですが、会話の中で「お父さん、お母さんのこと何も知らないんだね」とよく言われるんだとか。
利用者さんはそのことを後悔し、「たしかに妻との会話は挨拶や必要最低限の伝言だけだった」「家事も育児も丸投げだった。家庭を守ってくれていたのに」「自分は働いて、お金の面で家族を支えていればそれでいいと思っていた」と、おっしゃっていました。
そもそも無口なうえに、仕事では夜間作業が多いため家にいても寝てばかり。休みの日も急な仕事が入ることがあり、家族旅行の計画もできなかったそうです。
「家族サービスもできないなら、もっと感謝を伝えればよかった……」と、奥さまの遺影を見ながら切なそうにポツリ。
利用者さんの感謝の気持ちが天国まで届いてほしいと、私も心から祈っています。
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