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レスパイトケアとは?使い方や費用、サービスの具体例を解説

レスパイトケアとは?使い方や費用、サービスの具体例を解説レスパイトケアとは?使い方や費用、サービスの具体例を解説

在宅介護をする方、とりわけ介護に疲れを感じている方の中には、「レスパイトケアとは何?」「具体的にどんなことをするの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
今回は、レスパイトケアとは何かを分かりやすく解説します。さらに、メリットやサービスの種類、使い方、注意点もあわせてご紹介します。一時的に介護から離れて休息を取りたい方は、ぜひご覧ください。

レスパイトケアとは?

レスパイトケアとは、自宅で介護する家族が一時的に介護から離れ、休息を取れるよう支援するケアの考え方です。英語の「respite(レスパイト)」は一時的な中断や息抜きを意味します。

具体的には、デイサービスやショートステイなどの介護サービスを活用し、介護者の心身の負担軽減を図ります。レスパイトケアを適切に取り入れることで、無理のない在宅介護の継続につながります。
「介護が辛くて休みたい」。そんなときにはぜひ活用してみてください。

レスパイトケアを取り入れる3つのメリット

レスパイトケアは、介護者だけでなく、介護を受けるご本人にもよい影響をもたらします。
ここでは、レスパイトケアを取り入れることで得られるメリットを3つご紹介します。

・介護者の心身のリフレッシュを図れる
・共倒れや介護離職を防止できる
・介護を必要とする本人が新しい刺激を得られる

介護者の心身のリフレッシュを図れる

介護を長く続けるには、意識的に休息を確保することが欠かせません。
レスパイトケアを利用するメリットは、一時的に介護から離れることで心身のリフレッシュを図れる点です。十分な睡眠やゆとりある時間は疲労回復につながり、気持ちの余裕も生まれます。

さらに、趣味や友人との交流の時間を持つことで、介護を続けるためのエネルギーにもなるでしょう。

共倒れや介護離職を防止できる

在宅介護が長期化すると、介護者の体調悪化や強いストレスによる抑うつ状態を招き、共倒れになる可能性があります。さらに、仕事との両立が難しくなり、介護離職を選ばざるを得ないケースも少なくありません。

レスパイトケアで自分の時間を確保することは、共倒れや介護離職のリスクを軽減し、長期的な在宅介護の継続につながります。

介護を必要とする本人が新しい刺激を得られる

レスパイトケアは、介護を受けるご本人にとっても有意義な機会です。普段の生活と異なる環境で過ごすことで気分転換になり、生活に変化が生まれます。

また、デイサービスやショートステイでは、他者との交流やレクリエーションを通じて新たな刺激を得られます。このような体験は生活のマンネリ化を防ぎ、規則正しい生活リズムの維持にも役立つでしょう。

レスパイトケアを受けられるサービスの種類

レスパイトケアを受けられるサービスの種類

レスパイトケアを目的に利用できるサービスには複数の種類があり、ご本人の状態やご家族の状況によって適したサービスは異なります。

主なサービスは以下です。なお、介護保険サービスの費用目安は基本料金のみを指しており、サービスによっては食費や滞在費などが別途かかります。

種類 利用条件 費用目安
デイサービス 要介護認定を受けた方 約400〜1,200円/回
ショートステイ 要支援・要介護認定を受けた方 約700〜1,000円/日
訪問介護  要介護認定を受けた方 約200〜700円/回
小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護 事業所と同じ市町村に住む要介護認定を受けた方(小規模多機能型居宅介護は要支援を受けた方も可) 約3,000〜30,000円/月
レスパイト入院 在宅療養中で医療的ケアや介助が必要な方 約25,000〜40,000円/週

※介護保険・医療保険共に1割負担の場合

ここからは、レスパイトケアを受けられる各種サービスの特徴や利用条件、費用の目安について解説します。
なお、介護保険サービスは1割負担の場合を記載していますが、所得に応じて自己負担割合が2・3割となる場合もあります。

デイサービス

利用条件 要介護認定を受けた方
費用目安 約400〜1,200円/回
おすすめの人 日中に介護の手から離れたい方、入浴介助を負担に感じている方、介護を必要とする方と他者との交流機会を増やしたいと考えている方

デイサービスは日帰りで事業所に通い、食事・入浴・機能訓練・レクリエーションなどのサービスを受けられるサービスです。多くは朝から夕方まで利用できますが、午前・午後のみで利用できる事業所もあります。
認知症に特化したデイサービスもあり、ご本人の状態や希望に合わせて選ぶことが可能です。

日中の見守りを任せられるため、ご家族は介護と仕事・家事を両立しやすくなります。また、利用者同士の交流が刺激となり、ご本人の生活リズムを維持することにもつながるでしょう。

デイサービスにかかる費用の目安は、下記のとおりです。

デイサービスの費用(通常規模型の場合)
  要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
3~4時間未満 370円 423円 479円 533円 588円
4~5時間未満 388円 444円 502円 560円 617円
5~6時間未満 570円 673円 777円 880円 984円
6~7時間未満 584円 689円 796円 901円 1,008円
7~8時間未満 658円 777円 900円 1,023円 1,148円
8~9時間未満 669円 791円 915円 1,041円 1,168円

※1単位10円、自己負担1割の場合

デイサービスについて詳しくはこちら

ショートステイ

利用条件 要支援・要介護認定を受けた方
費用目安 約700〜1,000円/日
おすすめの人 数日から数週間程度、まとまった休息を取りたい方

ショートステイは、施設に宿泊しながら介護を受けられるサービスです。ショートステイは大きく2つに分けられ、食事・入浴・排泄などの日常生活介護を中心とした「短期入所生活介護」と、医療的ケアやリハビリテーションに対応した「短期入所療養介護」があります。

冠婚葬祭や旅行、介護者の入院時などにも活用でき、数日単位で介護を任せられる点が大きな特徴です。しかし、人気が高く予約が集中しやすいため、早めの調整が求められます。

ショートステイにかかる費用は、以下のとおりです。

ショートステイの費用(短期入所生活介護 併設型の場合)※1日あたり
  従来型個室・多床室 ユニット型
要支援1 451円 529円
要支援2 561円 656円
要介護1 603円 704円
要介護2 672円 772円
要介護3 745円 847円
要介護4 815円 918円
要介護5 884円 987円

※1単位10円、自己負担額1割の場合

ショートステイの費用(短期入所療養介護 基本型 介護老人保健施設の場合)※1日あたり
  従来型個室 多床室 ユニット型
要支援1 579円 613円 624円
要支援2 726円 774円 789円
要介護1 753円 830円 836円
要介護2 801円 880円 883円
要介護3 864円 994円 948円
要介護4 918円 997円 1,003円
要介護5 971円 1,052円 1,056円

※1単位10円、自己負担額1割の場合

なお、介護保険が適用されないショートステイは全額自己負担となります。費用が高額になりやすいので注意しましょう。

ショートステイについて詳しくはこちら

訪問介護

利用条件 要介護認定を受けた方
費用目安 約200〜700円/回
おすすめの人 自宅での生活を維持しつつ、短時間だけ介護を任せたい方

訪問介護は、ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事・入浴・排泄などの身体介護や、掃除・洗濯といった生活援助を行うサービスです。

住み慣れた環境で介護を受けられる点が特徴で、外出が難しい方にも適しています。また、短時間から利用できるため、外出や休息の時間を確保したい場面でも柔軟に活用できます。

訪問介護にかかる費用の目安は、下記のとおりです。

訪問介護(身体介護)の費用
20分未満 163円
20分以上30分未満 244円
30分以上1時間未満 387円
60分以上90分未満 567円
以降30分ごと 82円

※1単位10円、自己負担1割の場合

訪問介護(生活援助)の費用
20分以上45分未満 179円
45分以上 220円

※1単位10円、自己負担1割の場合

訪問介護(通院等乗車介助)の費用
1回(片道) 97円

※1単位10円、自己負担1割の場合

訪問介護について詳しくはこちら

小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護

利用条件 事業所と同じ市町村に住む要介護認定を受けた方(小規模多機能型居宅介護は要支援を受けた方も可)
費用目安 約3,000〜30,000円/月
おすすめの人 状況に応じて柔軟にサービスを組み合わせたい方

小規模多機能型居宅介護は、「通い・訪問・宿泊」を一体的に提供し、主に通いを中心に24時間体制で在宅生活を支えるサービスです。必要に応じて訪問や宿泊を組み合わせることができるため、状況に応じた柔軟な利用が可能です。

看護小規模多機能型では訪問看護も加わり、医療的ケアが必要な方にも対応できます。月額制で利用しやすく、介護費用の負担軽減にもつながります。

小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護の費用の目安は、下記のとおりです。

小規模多機能型居宅介護の費用(月額)
要支援1 3,450円
要支援2 6,972円
要介護1 10,458円
要介護2 15,370円
要介護3 22,359円
要介護4 24,677円
要介護5 27,209円

※1単位10円、自己負担額1割の場合

看護小規模多機能型居宅介護の費用(月額)
要介護1 12,447円
要介護2 17,415円
要介護3 24,481円
要介護4 27,766円
要介護5 31,408円

※1単位10円、自己負担額1割の場合

小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護について詳しくはこちら

レスパイト入院

利用条件 医療的ケアが必要で、症状が比較的安定している方
費用目安 約25,000〜40,000円/週
おすすめの人 医療的ケアが必要な方の療養生活を支えている方

レスパイト入院は、医療的ケアが必要な方が一定期間入院し、家族の介護負担を軽減させるサービスです。在宅酸素の使用や喀痰吸引などの頻回な処置が必要な場合でも対応でき、ショートステイの利用が難しい方に適しています。

基本的には医療保険が適用されますが、利用期間や受け入れ条件は医療機関ごとに異なります。利用を検討する際には、かかりつけ医や地域連携室へ相談しましょう。

レスパイトケアの使い方・利用手順

レスパイトケアの使い方・利用手順

介護保険サービスによるレスパイトケアを受ける場合は、以下の手順に沿って進めましょう。
ここでは、レスパイトケアを利用するための基本的な流れについて解説します。

1.要介護認定を受ける
2.担当のケアマネジャーへ相談する
3.ケアプランを作成する
4.施設を見学して契約を結ぶ

1.要介護認定を受ける

介護保険サービスを利用してレスパイトケアを受ける場合は、要介護認定または要支援認定を受けることが前提です。
要支援・要介護認定の申請は市町村窓口で手続きし、訪問調査や審査を経て介護度(要支援1・2、要介護1~5)が決まります。

認定結果によって、利用できるサービスの種類や利用金額の上限(区分支給限度基準額)が決まります。

要介護認定の流れについて詳しくはこちら

2.担当のケアマネジャーへ相談する

要介護1〜5の認定を受けた場合はケアマネジャーを探し、要支援1・2の場合は地域包括支援センターなどでレスパイトケアの利用について相談しましょう。
利用するサービスの種類や頻度は、ご本人の状態や生活状況、費用面を踏まえながら一緒に考えていく流れです。

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3.ケアプランを作成する

介護保険サービスによるレスパイトケアを受けるには、ケアプラン(介護サービス計画書)の作成が必要です。一般的にケアプランはケアマネジャーが作成し、利用するサービスの種類や利用頻度、目標などが記載されます。

ケアマネジャーには、希望や困りごと、利用目的、必要な介助内容、ご本人の状態、医療的ケアの有無などを伝えましょう。具体的に伝えることで実情に合わせたケアプランとなり、希望に沿ったサービスの利用につながります。

また、利用開始後も見直しや変更ができるため、希望があればケアマネジャーへ相談しましょう。

ケアプランについて詳しくはこちら

4.施設を見学して契約を結ぶ

訪問系のサービス以外では、事前に施設を見学することも重要なポイントです。デイサービスやショートステイでは体験利用できる施設もあり、スタッフの対応や清潔さ、他の利用者の様子を確認できます。

また、送迎の有無や費用、医療的ケアへの対応、緊急時の連絡体制もあわせて把握しておくと安心です。納得できる施設・事業所を選んだら、契約後に利用スタートとなります。

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レスパイトケアを活用するときの注意点

レスパイトケアは介護負担を軽減する効果的な手段ですが、安心して活用するためにはいくつかの注意点があります。
ここでは、レスパイトケアを活用するときの注意点について解説します。

・罪悪感を抱かず、積極的に利用する
・区分支給限度額を把握しておく
・サービスごとの特性を理解する
・ショートステイは早めに予約する
・本人の体調変化に配慮する

罪悪感を抱かず、積極的に利用する

介護では、一人で抱え込まず、レスパイトケアを積極的に活用することが重要です。まじめな方ほど「自分が頑張らなければ」と無理をしがちですが、そのまま介護を続けると心身への負担は徐々に大きくなります。

外部サービスを取り入れて適度に休むことで、結果的には安定して長く介護を続けられます。
罪悪感を抱く必要はありません。頑張りすぎず、休息をとることも大切です。

区分支給限度額を把握しておく

介護保険サービスは、介護度ごとに利用上限(区分支給限度基準額)が定められています。利用回数が増えて上限額を超えてしまうと、超過分は全額自己負担となるため注意が必要です。

無理なくサービスを利用し続けるためには、サービス内容や頻度をケアマネジャーと相談し、計画的なプランを作成しましょう。
具体的な区分支給限度基準額は、以下のとおりです。

区分支給限度基準額
要支援1 5,032円
要支援2 10,531円
要介護1 16,765円
要介護2  19,705円
要介護3 27,048円
要介護4  30,938円
要介護5 36,217円

※1割負担、1単位10円で計算

サービスごとの特性を理解する

レスパイトケアに対応したサービスには、訪問介護・デイサービス・ショートステイなど複数の種類があり、特徴や役割はそれぞれ異なります。
「自宅での介護をサポートしてほしい」「日中の介護をお願いしたい」「宿泊を伴うサービスを利用したい」など目的に応じて選ぶことが重要です。

ご本人とご家族の状態や希望を整理したうえで、ケアマネジャーと相談しながら最適なサービスを組み合わせて活用しましょう。

ショートステイは早めに予約する

ショートステイの利用を希望する人は多く、早い段階で予約が埋まりやすい傾向です。とくにゴールデンウィークやお盆、年末年始などは予約が集中します。

直前では予約できないケースもあるため、予定が分かり次第、早めに予約しておきましょう。ショートステイを利用できる施設をあらかじめいくつかピックアップしておくと、急な利用にも対応しやすくなります。

本人の体調変化に配慮する

高齢者は環境の変化に影響を受けやすく、レスパイトケアの利用によって体調や気分が変わることがあります。不安の強まりや不眠、落ち着きのなさが見られるケースもあるため注意が必要です。

ご本人の性格や生活習慣、服薬状況、苦手なことを事前に共有しておくと、その方に合ったケアをしてもらいやすくなります。
まずは短時間や体験利用から始め、様子を見ながら進めると安心でしょう。

レスパイトケアに関するよくある質問

レスパイトケアの利用を検討する際には、疑問や不安を感じる方もいらっしゃることでしょう。
本章では、レスパイトケアに関するよくある質問に回答します。

・レスパイトケアとショートステイの違いは?
・介護保険の限度額を超えて利用できるサービスはある?
・レスパイトケアのデメリットは?

レスパイトケアとショートステイの違いは?

レスパイトケアは介護者の休息を支える考え方であり、ショートステイは具体的な手段の一つです。

ショートステイは、施設に宿泊して介護を受けられるサービスです。一方、レスパイトケアは、訪問介護やデイサービスなども含め、介護者の負担軽減を目的とした支援の考え方を意味します。

2つの違いは目的と手段であり、お互いの違いを押さえておくと理解しやすいでしょう。ショートステイについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ショートステイについて詳しくはこちら

介護保険の限度額を超えて利用できるサービスはある?

限度額を超えた場合でも、自費サービスとして利用できるケースがあります。

介護保険には区分支給限度基準額がありますが、超過分はすべて自己負担とすることで利用が可能です。訪問介護やショートステイも、事業所によっては自費サービスとして利用できます。

また、介護保険外のサービスであれば限度額に関係なく使えるため、組み合わせ次第で選択肢が広がります。ただし、費用の負担が大きくなるため注意が必要です。

レスパイトケアのデメリットは?

ご本人に環境の変化による負担がかかる点や、希望通りに利用できない場合がある点が挙げられます。

慣れない場所や知らないスタッフとの関わりによって、ご本人に不安や混乱が生じることがあります。とくに認知症のある方は影響を受けやすく、心身の状態に変化が現れるケースも見られます。

また、ショートステイは利用を希望する人が多く、希望日に予約が取れないことも少なくありません。予定が分かり次第、早めに調整しましょう。

レスパイトケアで無理のない在宅介護を実現しましょう

レスパイトケアは、在宅介護を続けるために欠かせないケアの考え方です。介護者の負担を軽減することを目的にしています。

サービスの種類や特徴、利用の流れなどをあらかじめ把握しておくことで、必要なときにスムーズに利用できます。
一人で負担を抱え込まず、レスパイトケアを適切に取り入れながら、無理のない在宅介護を実現しましょう。

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著者:川﨑 翔太

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著者:川﨑 翔太

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介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護福祉士、福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーター2級
介護福祉士として医療機関や介護付き有料老人ホームの現場で7年間勤務し、ケアマネジャーの資格取得後は、地域密着型特養のケアマネジャーとして2年間従事。現在は、居宅介護支援事業所の現役ケアマネジャーとして10年超のキャリアを持つ。本業と並行し、介護・福祉系ジャンルを中心にWEBライターとして活動中。

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