初めての介護では、「ケアマネジャーを探したいけど、どこにいるの?」と手探り状態の方もいるでしょう。
この記事では、ケアマネジャーが所属している場所や、具体的な探し方について解説します。併せて、頼れるケアマネジャーの見極め方、上手な付き合い方なども紹介します。
ケアマネジャーは、介護を必要とする方やご家族にとって欠かせない存在です。ケアプラン(介護サービスの計画書)の作成をしたり、介護の相談に応じたりするなど、ご本人とご家族の生活を支える大事な役割を担っています。
正式にはケアマネジャーと呼ばれることが多いですが、話し言葉ではケアマネージャーと言う方も多いかもしれません。
ケアマネジャーは主に3つの種類に分けられます。
自宅で生活を送る要介護者を担当する「居宅ケアマネ」、要支援者を支援する「地域包括ケアマネ」、介護施設の入居者を担当する「施設ケアマネ」です。
ケアマネジャーは主に以下の場所に所属しています。
| ケアマネジャーがいる場所 | ケアマネの種類 |
|---|---|
| 居宅介護支援事業所 | 居宅ケアマネ |
| 地域包括支援センター | 地域包括ケアマネ |
| 介護施設 | 施設ケアマネ |
ここからは、それぞれの場所ごとにケアマネジャーの役割や特徴を解説します。
居宅介護支援事業所には居宅ケアマネが所属しています。基本的に要介護1~5の方を担当し、ご本人の状態・希望に合わせたサービス調整やケアプランの作成が主な役割です。
また、ご家族から介護の相談を受けたり、介護保険に関わる申請代行をしたりするなど、各種サポートもしています。
事業所は訪問介護やデイサービスなどに併設されていることもあり、地域サービスと連携しながら在宅介護を支援します。
地域包括支援センターには地域包括ケアマネ(主任ケアマネジャー)が所属しています。その他には、社会福祉士や保健師が所属しているため、高齢者に関する介護・福祉・健康などの相談ができます。
地域包括支援センターに所属する地域包括ケアマネは、要支援1・2の方への支援も担当します。介護予防ケアプランの作成や介護予防サービスの調整などが主な役割です。
地域包括支援センターは地域ごとに設置されています。相談するときには、お困りの高齢者が住む地域のセンターに行くようにしましょう。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護付き有料老人ホームなどには施設ケアマネが在籍しています。施設ケアマネは、入居者一人ひとりの状態や生活状況に合わせてケアプランを作成する役割を担っています。
また、施設の介護職員や看護師、リハビリテーション専門職と連携し、入居者が安心して生活できるよう支援することも重要な役割です。
ケアマネジャーがいる場所は主に3カ所ですが、ここでは居宅介護支援事業所のケアマネジャーを探す方法を解説します。
要介護1~5の方が在宅介護を受けるときには、一般的にご本人やご家族が自分でケアマネジャーを探します。ケアマネジャーは居宅介護支援事業所に在籍しているため、まずは事業所を探しましょう。
なお、ケアマネジャーを探す前には、要介護認定を受けている必要があります。要介護認定を受けていない方は、市区町村の窓口などで申請手続きをしましょう。
ケアマネジャーが在籍する居宅介護支援事業所を探す方法はいくつかあります。
地域包括支援センターや役所では、地域にある居宅介護支援事業所の一覧をもらえます。ハートページという冊子をもらえる地域もあり、初めて探すときにはどちらも役立つでしょう。
入院中の方であれば、病院の医療ソーシャルワーカーに相談できます。ほかにも、すでに介護サービスを利用している知人から紹介してもらう方法や、インターネットで検索する方法も有効です。
ハートページにはweb版もあり、居宅介護支援事業所を探すときに役立ちます。
ハートページナビでは地域の介護事業所を一覧から探せます
なお、要支援1・2の方は地域包括支援センターが担当となるため、お住まいの地域にある地域包括支援センターに相談しましょう。
居宅介護支援事業所は地域に複数あり、その中からひとつを選ぶことは簡単ではありません。
ご本人やご家族に合った事業所を選ぶためには、以下のポイントを確認すると失敗しにくくなります。
地域包括支援センターなどでもらえる事業所リストやハートページには、住所や営業時間、併設する介護サービスなどが記載されています。まずは、これらの基本情報を確認しましょう。
住所を確認するときには、自宅に近いほうが無難です。自宅近くのサービスに詳しい可能性があります。
併設している介護サービスも確認しておくと安心です。たとえば、医療的ケアが必要なら訪問看護併設、生活支援を重視するなら訪問介護併設というように、ご本人の状態やニーズに合わせることができます。
ケアマネジャーと併設サービスとの連携が取りやすいメリットがあります。
また、事業所が特定事業所加算を取得しているかどうかも、選ぶときの基準になります。
特定事業所加算は、ケアマネジメント体制の質が一定の基準を満たしていることを示す指標のひとつです。
特定事業所加算制度は、中重度者や支援困難ケースへの積極的な対応を行うほか、専門性の高い人材を確保し、質の高いケアマネジメントを実施している事業所を評価し、地域全体のケアマネジメントの質の向上に資することを目的とするものである。
引用:厚生労働省「13. 居宅介護支援費に関する「特定事業所加算」の取扱いについて」
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、医療や介護、福祉の分野で一定期間の実務経験を積んだうえで、難しい試験を突破した専門職です。この資格は数ある介護資格のなかで上位に位置しています。
どのケアマネジャーも知識や制度への理解が備わっているため、頼れるケアマネジャーを見極めるには、知識・経験以外にも3つのポイントに注目することが大切です。
ケアマネジャーとは長い付き合いになるかもしれません。そのため、ご本人・ご家族に向き合う姿勢や人柄がとても重要になります。
しっかり向き合ってくれるケアマネジャーを選ぶなら、以下のポイントを確認しましょう。
ご本人やご家族の気持ちに寄り添ってくれるケアマネジャーであれば、困ったときも安心して相談でき、長期的な信頼関係を築きやすいでしょう。
ケアマネジャーの受験資格として、そもそも医師や保健師、薬剤師、理学療法士、看護師、介護福祉士などの国家資格を持っているか、特定の相談援助業務で一定期間の実務経験を積んでいることが必要です。
そのため、ケアマネジャーになる前の職種や経験によって、得意分野は一人ひとり異なります。
また、居宅介護支援事業所は訪問介護や訪問看護などの介護サービスを併設していることも少なくありません。
ご本人の状態やニーズに合った介護サービスが併設されていると、ケアマネジャーは密な連携をしやすくなり、質の高いサービスの提供につながります。
在宅介護では、体調の急変など予期せぬ事態が起こることもあります。そのため、連絡の折り返しが早いか、相談への対応にスピード感があるかは重要なポイントです。
対応が迅速なケアマネジャーであれば、いざというときも安心できます。
安心して在宅介護を続けるためには、ケアマネジャーとよい関係を築くことが大切です。
ここでは、ケアマネジャーと上手に付き合う5つのコツを紹介します。
介護保険制度は複雑で理解しにくいため、初めて在宅介護に向き合う方にとっては難解かもしれません。しかし、不明点を放置したままにすると、制度の理解や介護の方向性に認識のズレが生じ、ケアマネジャーとの連携がうまくいかなくなる可能性があります。
わからないことがあればそのままにせず、ケアマネジャーに質問や相談することが大切です。
介護を受けるご本人やご家族の状況に変化が生じたら、できるだけ早くケアマネジャーに連絡しましょう。体調や生活状況の変化によって、要介護認定の区分変更やケアプランの見直しが必要になることがあります。
また、「介護の負担が重くて大変」「介護サービスの利用で困っている」などの悩みがあれば、早めに相談することで事態の悪化を防ぎます。
とくに、ご家族が遠方に住んでいる場合は、こまめにケアマネジャーと情報を共有しておくと、いざというときもスムーズに対応してもらいやすくなります。
ケアマネジャーは、在宅介護を支える大切なパートナーです。「仕事だから当然」と考えるのではなく、日頃から感謝の気持ちを伝えることで信頼関係が深まり、コミュニケーションもとりやすくなります。
よい関係作りが、よりよい介護サービスの利用にもつながります。
ケアマネジャーには、情報をできるだけ正確に伝えることも重要です。
経済状況や家族関係などのデリケートな内容は話しにくいかもしれません。しかし、ケアマネジャーには守秘義務があるため、安心して相談できます。
また、介護を必要とするご本人の生活歴や趣味、健康面の不安なども伝えておくと、希望や生活状況に配慮したケアプランを作成してもらいやすくなります。
ご本人やご家族の希望、困りごとはできるだけ具体的に伝えましょう。利用したいサービスや費用面の希望なども伝えておくと、支援内容のミスマッチが起きにくくなります。
ケアマネジャーとよい関係を築こうとしても、相性が合わずにうまくいかないこともあります。そのようなときは、ケアマネジャーの変更が可能です。
主な変更方法は以下です。
変更の希望を伝える前には、自らを振り返ることも大切です。過度な要求をしていなかったかなど、自身に非がなかったか考えてみましょう。もし変更の理由が正当でなければ、同じことの繰り返しになってしまうかもしれません。
それでも変更したいときは、居宅介護支援事業所や地域包括支援センターなどに相談してください。
現在利用しているサービスの継続希望があれば、併せて伝えておくとスムーズに手続きできます。
ここでは、ケアマネジャーへの依頼に関するよくある質問に回答します。
ケアマネジャーに支援を受けても、利用者の自己負担はありません。費用は介護保険制度によって全額給付されるため、ケアマネジャーの報酬は介護保険から支払われます。
ケアマネジャーは、介護保険制度や介護サービスに精通した専門職です。
介護サービスの利用方法や、介護施設への入居相談、介護負担や介護生活の悩みなど、在宅介護に関する相談に幅広く対応できます。
ケアマネジャーは、ご本人の生活状況や健康状態などの情報を収集し、ケアプランを作成します。そのため、事前に状況を整理しておくとスムーズです。
具体的には、ご本人ができないことや困っていること、健康状態、持病の有無をまとめましょう。ご家族の介護体制や生活状況もメモにまとめておくと、ケアマネジャーが状況を把握しやすくなり、適切なケアプランの作成に役立ちます。
要介護1~5の方の在宅介護では、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当します。要支援1・2の方は地域包括支援センターにご相談いただき、介護施設に入所する方は施設ごとにケアマネジャーがいます。
この記事で紹介した居宅介護支援事業所やケアマネジャーの選び方を参考に、ぜひご本人やご家族に合ったケアマネジャーを探してみてください。
ケアマネジャーは、介護を支える重要なパートナーです。無理のない在宅介護を続けるためには、困ったときに一人で抱え込まず、信頼できるケアマネジャーとしっかり連携することが大切です。
ハートページナビでは地域の介護事業所を一覧から探せます
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