現場で働きながら介護福祉士の国家資格を目指す人が受講する「実務者研修」について、厚生労働省は、他の国家資格を持っている人の負担を軽くできないか検討を進める。【Joint編集部】
例えば社会福祉士や保育士などを対象に、「実務者研修」の時間数の一部を免除することを想定している。
20日、福祉人材の確保に向けた方策を話し合う専門委員会で提案。大筋で了承を得て、これから具体的な検討を進めていく方針を固めた。
人手不足の深刻化とともに、支援ニーズの複雑化・複合化が進んでいることなどを踏まえ、複数の領域で活躍できる“多機能人材”を養成する狙いもある。
「実務者研修」はトータルで450時間。現行のルールでは、「初任者研修」など他の関係研修の修了による科目の一部免除はあるが、他の国家資格の有無・養成課程の修了を考慮した時間数の一部免除はない。
この日の専門委員会では、「単純に資格を取りやすくすればよいという話でもない」「教育課程の質を担保する観点から丁寧な議論が必要」といった声があがった。
厚労省は今後、こうした意見を踏まえて具体的な検討を進める構え。厚労省の関係者は会合後、実際に「実務者研修」の時間数の一部を免除する時期の見通しについて、「ひとつひとつ詰めて考えていきたい。具体的な検討には一定の時間がかかる」と述べるにとどめた。
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