「妻(母)は毎日メイクをしている人だったが、認知症でできなくなってしまった。昔のようにキレイにしてあげたい」。
そんな思いを抱える家族は少なくないようです。
今回は訪問介護ではなく、介護美容のお話です!
本格的に寒くなってきました。皆さん体調を崩されていませんでしょうか?
コロナの新規感染者数は落ち着きましたが、体を冷やして風邪をひいたりしませんよう、お気をつけくださいね。
さて、話は変わって……。
私は訪問介護のお仕事の傍ら、副業で介護美容員をやっています。自分が所属する訪問介護事業所とは一切関係なく、民間のものですが資格を持って活動中です。
「メイクをしに来てほしい」「フットアロマセラピーをしてほしい」などのご連絡があれば、有償で訪問させていただいています。
施設からの依頼でハンドセラピーやフットセラピーを行うこともありますが、在宅の高齢者の方が多いでしょうか。
基本的にお申込みいただくのは介護を要する方ではなく、そのご家族やご親族。最近あった依頼は、老老介護で妻を介護している高齢男性からでした。
「以前の妻は出掛けるときに必ず化粧をしていたが、認知症でできなくなった。デイサービスに行く前だけでもきれいにしてあげたいので来てほしい」。
そういったご依頼内容でした。
施術が始まると奥さまは背筋をスッと伸ばされ、ジッと鏡に集中。
施術の際は必ずご依頼主に立ち会っていただきますが、ご主人からは「ちょっと暴れるかもしれない」と。ですが、施術は問題なく最後まででき、奥さまは笑顔でデイサービスに行かれました。
実はこういったご依頼は結構多く、同居している娘さんや息子さんからもよく同じようなご依頼があります。
認知症になって化粧の手順を忘れてしまったお母さん・妻のために来てほしいと。
男性など、お化粧の道具の使い方すらわからないのでメイクしてあげられなくて当然ですよね。
娘さんからは「私だと嫌がって抵抗するんです」など、ご家庭ごとの理由があるようです。
でもご家族の皆さんからは、「認知症でも昔のようにキレイでいてほしい。キレイでいさせてあげたい」といった思いやりを感じます。
そのお気持ちに触れ、施術したこちらの方が何だか癒されてしまうのでした。
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