訪問介護のサービス中、縫い物をしていた利用者さん。その縫い物の最終形にヘルパーは思わず関心してしまいます。
物を大事に使い続ける高齢者は、サステナブルな時代の先駆者かもしれませんね。
訪問介護のサービスが早めに終わって少し時間が余ったときなど、利用者さんとおしゃべりタイムに入ることが結構あります。
特に女性利用者さんだとその割合が高く、最近あった怖い事件、朝ドラなどの他愛もない話だけでなく、ときには生活ライフハックの話題になることも。
余った油から石鹸を作る方法、ストッキングの再利用法など……わたしの知らないお得なアイデアをたくさん教えてくださるんです。
利用者さんの多くが戦争を経験しているため、必ずと言っていいほど「わたしたちがあなたくらいの頃には本当に何もなかった」とおっしゃいます。
高齢者の方々は便利な道具のあるありがたみを日頃から感じていることが伝わりますし、実際に物自体もとても大事にされています。
ある利用者さんの家にお邪魔した際には、何かの繕い物をされていました。
その方はもともと和裁・洋裁の先生です。最近ではあまり使っていないようですが以前はミシンもよく使っていました。
何やらメガネをかけて一生懸命縫っているので、聞いてみるとそれは7年前に買った靴下。しかも100均でゲットしたものだと言うから驚きです。
「大きな穴があいてるから、内側からジャージ布をあててふさぐんだ」と言い、出来上がったら「キレイにふさがった!」と見せてくださいました。
しかし約1か月後、その靴下がビニールに入れられていました。ゴムの部分がダメになってしまったようで、もう履けないとのこと。
しかし物を大事に使う利用者さん。「この子はこうして埃取りに使って最後は捨てるよ」と、得意げにテレビ周りを靴下で拭いていらっしゃいました。
なるほどと思って、このサステナブルなアイデアは我が家でも実行しています。そして、物を大事にする精神はもちろん子どもたちにも伝えていくつもりです。
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