住宅型有料老人ホームの質の底上げに向けて新たに導入する事前規制の登録制をめぐり、厚生労働省は9日の検討会で、事業者に遵守を求める登録基準の骨子をとりまとめた。【Joint編集部】
今後、審議会(社会保障審議会・介護保険部会)への報告など詰めの調整を経て、年内の政省令の公布を目指す。解釈通知などでより具体的な運用ルールを示し、自治体や事業者への周知も進める。
厚労省は登録制を2027年12月に施行する予定。登録対象となる既存の住宅型ホームには1年間の移行期間(経過措置)を設け、2028年12月までの登録を求める計画だ。
登録制の対象は、中重度の要介護者を入居対象とする住宅型ホームに加えて、次のいずれかに該当する人を入居対象とする施設とする。
厚労省は「一定の医療ニーズ」の具体的な範囲を、保護の必要性など実態を踏まえて解釈通知などで明らかにするとした。
人員配置については、原則として夜間を除き住宅型ホームの職員を常駐させる決まりとする。夜間・緊急時は職員の配置、またはオンコールによる対応体制の確保を義務付ける。連携先の事業者が対応にあたる場合であっても、住宅型ホームが「責任をもって速やかに対応できる体制をとることを求める」との考えを示した。
* 人員配置など新たに義務付ける基準について、厚労省は登録制への移行期間とは別に経過措置を設ける方針。今後、具体的な期間を定める。
厚労省はこのほか、住宅型ホームによるいわゆる「囲い込み」への対策も登録基準に盛り込んだ。
入居契約とケアマネジメント契約の独立性、ケアマネジャーの独立性を担保する措置の実施を義務付ける方針。関連法人の事業所の利用を入居条件とすることや、特定の事業所のサービスを利用した場合に家賃を安くすることなどを認めず、入居者の自由な選択を保障することも求める。
現行、住宅型ホームは老人福祉法に基づく届出制となっており、法的な拘束力のない指導指針などをもとに運営の適正化が図られている。新たな登録制に移行すると、対象となる事業者には登録基準の遵守が法令上求められることになり、行政による監督はこれまでより強化される。
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