介護保険外サービスとは、介護保険が適用されない家事支援や外出の付き添い、見守りなどを、自費で利用できるサービスです。
介護保険サービスでは対応できない日常生活の困りごとを補えるため、「離れて暮らす親の生活を支えたい」「介護保険だけでは必要なサポートが足りない」といった場合にも役立ちます。
一方で、サービスの種類や料金は事業者によって異なり、どこに頼めばよいのかわからない方もいるでしょう。
本記事では、2001年創刊の介護情報誌「ハートページ」のウェブ版である「ハートページナビ」が、介護保険外サービスの種類から、費用の目安・負担を抑える方法、探し方までわかりやすく解説します。
介護保険外サービスとは、介護保険の給付対象にならない支援を、利用者が費用を負担して受けるサービスのことです。「自費サービス」「保険外サービス」と呼ばれることもあり、いずれも同じものを指します。
一方、介護保険サービスは、要介護認定を受けた本人の日常生活を支えることを目的としています。そのため、家族のための家事や、本人の日常生活を支えるうえで必要とは認められない支援などは、原則として介護保険の対象になりません。
こうした介護保険ではカバーできない支援を補えるのが、介護保険外サービスです。
費用は全額自己負担となりますが、介護保険のように利用できるサービス内容に制限がなく、ケアプランに位置づける必要もありません。そのため、必要な支援を必要なタイミングで利用しやすい点が特徴です。
介護保険サービスと介護保険外サービスの違いを整理すると、以下のとおりです。
| 比較項目 | 介護保険サービス | 介護保険外サービス |
|---|---|---|
| 費用負担 | 原則1割(所得に応じて2割・3割) | 全額自己負担 |
| 利用できる人 | 要介護・要支援の認定を受けた人 | 認定の有無を問わない場合が多い |
| 頼める内容 | 本人の日常生活に必要な範囲に限られる | 事業者が対応できる範囲であれば幅広い |
| 利用回数・時間 | 基本は区分支給限度基準額の範囲内 | 原則として制限なし |
| 手続き | ケアマネジャーがケアプランに位置づける | 利用者と事業者が直接契約する |
保険内サービスは「制度で決められた範囲を、安く」使える仕組みです。
一方の保険外サービスは「決められた範囲の外を、自己負担で」補う仕組みだといえます。どちらが良い・悪いではなく、役割が違うものと理解しておきましょう。
介護保険サービスでは、本人の日常生活に必要な支援であっても、内容や目的によっては利用できないことがあります。
たとえば、同居する家族のための家事や大掃除、趣味を目的とした外出の付き添いなどは、原則として介護保険の対象外です。
ここでは、介護保険では頼めないことの具体例を、家事・外出の付き添いに分けて紹介します。
訪問介護で頼める家事の範囲については、国の通知で考え方が示されています。2000年(平成12年)の「指定訪問介護事業所の事業運営の取扱等について(老振第76号)」では、介護保険の給付対象にならない行為として、主に次の2つが示されています。
出典:厚生労働省「指定訪問介護事業所の事業運営の取扱等について(老振第76号)」
具体的には、次のような線引きが目安になります。
| 頼めること | 頼めないこと |
|---|---|
| ・本人の分の調理・洗濯 ・本人が使用する居室の掃除 ・日常生活に必要な買い物 ・日常生活に必要な整理整頓 ・ゴミ出し |
・同居家族の分の調理・洗濯 ・本人が使用しない部屋の掃除、大掃除 ・来客へのお茶出し・食事の提供 ・庭木の手入れ、草むしり、花木の水やり ・ペットの世話、犬の散歩 ・家具の移動、住まいの修繕、ペンキ塗り ・正月・節句などのために特別な手間をかけて行う調理 |
また、同居の家族がいる場合は原則として生活援助を受けられません。しかし、家族が障害や病気などにより家事を行うことが難しい場合など、家庭の状況によっては利用できることがあります。
実際にどこまで介護保険で対応できるかは、本人や家族の状況などによって異なるため、担当のケアマネジャーや市区町村に確認しましょう。
訪問介護で頼めること・頼めないことの詳しい一覧は、訪問介護でヘルパーができること・できないことを解説した記事で紹介しています。
外出の付き添いについても、どこへ何のために出かけるのかによって、介護保険を利用できるかどうかが変わります。
訪問介護では、通院や日常生活に必要な買い物など、本人の生活を維持するために必要な外出への支援が対象となる場合があります。一方、次のような外出は対象外です。
判断が分かれやすいのが、病院内での付き添いです。病院内の介助は、基本的に医療機関のスタッフが対応するものとされているため、訪問介護による院内介助は原則として介護保険の対象になりません。
ただし、本人の心身の状態などから院内での介助が必要と認められ、医療機関のスタッフによる対応が難しい場合などには、介護保険の対象となることもあります。
実際の取り扱いは本人の状況や市区町村の判断などによって異なるため、通院の付き添いを希望する場合は、事前に担当のケアマネジャーへ相談しておくと安心です。
介護保険で頼めることに制限があるのは、介護保険制度の目的が関係しています。
介護保険法では、要介護状態となった人が「その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」必要なサービスを提供することが基本的な考え方として示されています。
つまり、介護保険は本人の日常生活や自立を支えるための制度であり、家族の家事を代行したり、本人の生活に直接必要のないサービスまで幅広く提供したりする制度ではないのです。
そのため、「家族の分もまとめて料理してほしい」「庭の草むしりをしてほしい」「趣味の外出に付き添ってほしい」といった希望には、介護保険では対応できません。
訪問介護で頼めること・頼めないことは、介護保険のルールに沿って決められていると理解しておきましょう。
必要な支援が介護保険の対象外だった場合は、介護保険外サービスを利用する方法もあります。家族だけで抱え込まず、必要に応じて外部のサービスを上手に活用していきましょう。
介護保険外サービスの提供元は、大きく以下の4つに分けられます。
| 提供元 | 主なサービス | 費用感 |
|---|---|---|
| 自治体(市区町村) | 配食、見守り、緊急通報装置、紙おむつの支給など | 無料〜低額(助成あり) |
| 地域の支え合い | 社会福祉協議会、シルバー人材センター、住民主体の活動 | 低額 |
| 民間企業 | 家事代行、介護タクシー、訪問理美容、見守り機器など | 全額自己負担 |
| 介護保険サービス事業所 | 利用中の事業所に頼む自費の支援 | 全額自己負担 |
それぞれのサービスについて、詳しく見ていきましょう。
多くの市区町村では、介護保険とは別に、高齢者向けの独自サービスを実施しています。費用の一部を自治体が負担するため、無料または低額で使えるものも少なくありません。
代表的なサービス内容は、以下のとおりです。
| サービス | 内容の例 |
|---|---|
| 配食サービス | 栄養バランスに配慮した食事の宅配。安否確認を兼ねる場合もある |
| 見守り・安否確認 | 定期的な訪問や電話による確認 |
| 緊急通報装置の貸与 | 体調急変時にボタンひとつで通報できる機器の設置 |
| 紙おむつの支給・助成 | 現物支給、または購入費の助成 |
| 寝具の洗濯乾燥 | 布団の丸洗い・乾燥消毒 |
| 外出支援・移送 | 通院などの際の送迎 |
| 除雪 | 玄関前や生活道路の雪かき(積雪地域) |
| 住宅改修の上乗せ助成 | 介護保険の限度額を超える部分への助成 |
ここで注意すべきなのが、自治体の介護保険外サービスは、名称や対象者が市区町村ごとに大きく異なる点です。
たとえば、配食サービスひとつをとっても、「高齢者配食サービス」「食の自立支援事業」など呼び方はさまざまです。対象となる人の条件も「一人暮らしの65歳以上」「要支援以上の認定を受けている方」など自治体によって分かれます。自己負担額については、1食あたりの料金が無料の自治体から数百円かかる自治体まで幅があります。
そのため、サービスの利用を検討する際は、自治体のホームページや問い合わせ窓口でサービスを必要とする方が対象になっているか、費用はどれくらいかかるのかなどを確認することが大切です。
なお、お住まいの自治体で何が使えるかを調べる手順は、後述する「自治体のサービスを自分で調べる手順」で詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
自治体独自の高齢者向けサービスを調べていると、「横出しサービス(横出し給付)」という言葉を見かけることがあります。
横出しサービスとは、介護保険で全国一律に定められている給付とは別に、市区町村が独自に設ける給付のことです。介護保険法第62条にもとづく「市町村特別給付」として実施され、地域の実情に応じたサービスが提供されます。
ただし、自治体が独自に提供している配食や見守り、移送などの高齢者向けサービスが、すべて横出しサービスに該当するわけではありません。介護保険の市町村特別給付とは別に、自治体の一般財源などを使った高齢者福祉施策として実施されているものもあります。
とはいえ、利用する側がこうした制度上の違いを細かく理解しておく必要はありません。自治体の窓口では、「介護保険以外で、市から受けられる支援はありますか」と相談すれば、利用できる制度やサービスを案内してもらえます。
なお、似た言葉に「上乗せサービス」があります。こちらは、介護保険で定められた給付水準を、市区町村が独自に上乗せする仕組みです。
自治体のサービスとあわせて確認したいのが、地域の団体が提供する生活支援サービスです。比較的手頃な料金で利用できるものや、地域住民による助け合いの仕組みなどがあります。
代表的なサービスは、次のとおりです。
こうした地域のサービスは、介護保険だけではカバーできない日常生活の困りごとを補う選択肢になります。
どのような支援があるかわからない場合は、まずお住まいの地域の社会福祉協議会に相談し、利用できるサービスや団体がないか確認してみるとよいでしょう。
民間企業の介護保険外サービスは、費用が全額自己負担となる一方、依頼できる内容が幅広く、必要なときに利用しやすいのが特徴です。自治体や地域の支え合いによるサービスでは対応できない困りごとを補う選択肢として活用できます。
代表的なサービスには、次のようなものがあります。
| サービス種別 | 頼める内容の例 | こんなときに |
|---|---|---|
| 家事代行 | 掃除、洗濯、調理、買い物代行、片づけ | 介護保険では頼めない大掃除や家族分の家事を頼みたい |
| 生活支援・訪問介護の自費対応 | 見守り、話し相手、外出の付き添い、留守番 | 長時間の付き添いが必要 |
| 介護タクシー・民間救急 | 通院以外の外出、遠方への移動、寝台車での移送 | 墓参りや冠婚葬祭に行きたい |
| 訪問理美容 | カット、カラー、シャンプー、顔そり | 外出が難しく、美容室に行けない |
| 配食サービス | 高齢者向けの弁当・惣菜の宅配、きざみ食・やわらか食 | 毎日の食事の用意が負担になっている |
| 見守りサービス・見守り機器 | センサーやカメラでの安否確認、駆けつけ対応 | 遠方に住んでいて様子が分からない |
| 買い物代行・ネットスーパー | 日用品や食料品の配達 | 買い物に行くのが難しい |
| 家具の移動・片づけ・修繕 | 模様替え、不用品の処分、簡単な修繕 | 転倒しにくい部屋に整えたい |
| 庭木の手入れ・除雪 | 剪定、草刈り、雪かき | 庭の管理まで手が回らない |
| 外出・旅行の同行 | 旅行の付き添い、イベントへの同行 | 本人の楽しみを続けさせたい |
なお、同じ「介護保険外サービス」でも、対応できる内容や料金、利用条件は事業者によって異なります。申し込む前に、次の点を確認しておきましょう。
また、どの事業者が適しているかは、頼みたい内容によって変わります。
たとえば、見守りや外出の付き添いなど、介護を伴う支援を頼みたい場合は、介護事業者が提供する自費サービスが選択肢になります。一方、掃除や片づけを中心に頼みたい場合は、家事代行を専門とする事業者のほうが適していることもあります。
まずは「何を頼みたいのか」「どこまで対応してほしいのか」を整理したうえで、複数のサービスを比較すると選びやすいでしょう。
介護保険外サービスを利用する方法の一つとして、現在利用している介護サービス事業所に、自費で追加の支援を依頼する方法があります。
訪問介護事業所やデイサービス事業所などのなかには、介護保険では対応できない支援を、自費サービスとして提供しているところがあります。たとえば、次のような内容です。
普段利用している事業所の自費サービスには、次のようなメリットがあります。
ただし、すべての介護サービス事業所が自費サービスを提供しているわけではありません。料金や利用条件、依頼できる内容も事業所によって異なります。
また、介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて利用する場合には、両者を明確に区分するなど一定のルールがある点にも注意が必要です。詳しくは、後述する「混合介護のルール」で解説します。
まずは担当のケアマネジャーや現在利用している事業所に、「介護保険では頼めないことを、自費でお願いできますか」と確認してみるとよいでしょう。
介護保険外サービスの費用は、原則として全額自己負担です。介護保険サービスのような公定価格はなく、事業者がそれぞれ料金を設定しているため、同じ内容のサービスでも利用する地域や事業者によって費用が異なります。
費用をできるだけ抑えたい場合は、いきなり民間サービスを探すのではなく、次の順番で利用できるサービスがないか確認してみましょう。
民間サービスは対応できる範囲が広い一方、全額自己負担となるため、利用頻度によっては費用がかさみます。まず自治体や地域で利用できるサービスがないか確認し、足りない部分を民間サービスで補うと、負担を抑えやすくなるでしょう。
介護保険外サービスの料金は、地域や事業者、利用時間、サービス内容などによって異なります。以下では、おおよその目安を確認しましょう。
| サービス | 料金の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 家事代行(民間) | 1時間あたり2,500〜4,500円程度 | 別途、交通費がかかることが多い |
| シルバー人材センター | 1時間あたり1,000〜1,500円程度 | 地域により料金設定が異なる |
| 住民主体の生活支援 | 1回あたり数百円程度〜 | 地域により無料の場合もある |
| 介護事業所の自費サービス | 1時間あたり2,000〜4,000円程度 | 事業所ごとに設定 |
| 配食(自治体の助成あり) | 1食あたり400〜800円程度 | 自治体により自己負担額が異なる |
| 訪問理美容 | 1回3,000〜5,000円程度+出張費 | 自治体の助成券が使える場合がある |
| 介護タクシー(保険外) | 運賃+介助料 | 運賃は距離制または時間制 |
| 見守りサービス・機器 | 月額1,000〜5,000円程度 | 駆けつけ対応の有無で差が出る |
上記は編集部が確認した範囲での一般的なレンジです。詳しい料金はサービス提供者へご確認ください。
料金を比較するときは、時間単価だけで判断しないことも大切です。最低利用時間・交通費・出張費・指名料・キャンセル料などを含め、「1回利用すると総額でいくらかかるのか」を確認しましょう。
介護保険サービスを利用した場合の自己負担割合は、原則1割で、一定以上の所得がある方は2割または3割です。一方、介護保険外サービスには介護保険が適用されないため、原則として費用の全額を利用者が負担します。
また、介護保険サービスの費用を考えるうえで知っておきたいのが、区分支給限度基準額です。居宅サービスでは、要介護度に応じて介護保険を利用できる1か月あたりの上限が設けられています。
| 要介護度 | 区分支給限度基準額(1か月) | 自己負担額に換算(1割負担の場合) |
|---|---|---|
| 要支援1 | 5,032単位 | 5,032円 |
| 要支援2 | 10,531単位 | 10,531円 |
| 要介護1 | 16,765単位 | 16,765円 |
| 要介護2 | 19,705単位 | 19,705円 |
| 要介護3 | 27,048単位 | 27,048円 |
| 要介護4 | 30,938単位 | 30,938円 |
| 要介護5 | 36,217単位 | 36,217円 |
※1単位10円で計算しています。1単位あたりの金額は、地域やサービスの種類などによって異なります。
出典:厚生労働省「サービスにかかる利用料」
区分支給限度基準額の範囲内であれば、原則1〜3割の自己負担で介護保険サービスを利用できます。一方、限度額を超えてサービスを利用した場合、超過した分は全額自己負担となります。
そのため、サービスを追加したい場合は、単純に「介護保険サービスのほうが安い」とは限りません。限度額を超えて介護保険サービスを追加する場合と、必要な部分だけ介護保険外サービスを利用する場合を比較すると、後者のほうが費用を抑えられるケースもあります。
どちらが適しているかは、要介護度や現在利用しているサービス、必要な支援によって異なります。担当のケアマネジャーに区分支給限度基準額の利用状況を確認しながら、どの方法が適しているか相談してみましょう。
介護にかかる費用の全体像や負担を軽減できる制度は、介護費用や負担軽減制度について解説した記事を参考にしてください。
「いつものヘルパーさんに、介護保険で頼めることと、保険では頼めないことを続けてお願いしたい」と考える方もいるでしょう。
介護保険サービスと介護保険外サービスを組み合わせて利用することは、一般に「混合介護」と呼ばれています。法律上の正式な用語ではありませんが、保険内・保険外のサービスを組み合わせるケースを指す言葉として使われています。
結論からいうと、同じ事業所に介護保険サービスと保険外サービスの両方を依頼することは可能です。ただし、どこまでが介護保険で、どこからが自己負担なのかを明確に分ける必要があります。
厚生労働省は「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて」で、その考え方を示しています。
特に重要なのは、次の2点です。
参考:厚生労働省「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて」
つまり、組み合わせて利用すること自体に問題があるわけではありません。一方で、保険内・保険外の境目をあいまいにしたまま、一体のサービスとして提供することはできません。
利用する際は、次の点を確認しておくと安心です。
同じ日に保険内サービスと保険外サービスを続けて利用できるかどうかは、サービスの種類によって扱いが分かれます。
訪問介護については、区分があいまいなまま一体的に提供することは適切ではありません。しかし、保険内の時間と保険外の時間を明確に区分したうえであれば、続けて提供することが認められる場合があります。
ここは制度の運用に関わる部分であり、市区町村の判断や事業所の体制によっても扱いが変わります。一概に「できる」とも「できない」とも言い切れません。
実際に検討する際は、担当のケアマネジャーに相談し、事業所に確認してもらうのが確実です。ケアマネジャーは制度の運用にも詳しいため、地域の実情に合わせた案内をしてくれます。
介護保険外サービスを利用したいと思っても、「どこで探せばいいの?」「誰に相談すればいい?」と迷う方もいるでしょう。
介護保険外サービスは、自治体が提供するものから地域団体、民間企業のサービスまで幅広く、情報が1か所にまとまっているわけではありません。そのため、家族だけですべてを探そうとせず、目的に合わせて相談先を使い分けることが大切です。
主な相談先は、次の5つです。
| 相談先 | 得意なこと |
|---|---|
| 地域包括支援センター | 介護全般の総合相談。自治体の制度と地域の資源の両方に詳しい |
| 市区町村の窓口(介護保険課・高齢者福祉課など) | 自治体独自の助成サービスの申請手続き |
| ケアマネジャー | 保険内サービスとの調整、事業所の自費サービスの確認 |
| 社会福祉協議会 | 地域の支え合い、ボランティア、シルバー人材センターの紹介 |
| インターネット | 民間サービスの比較、自治体サービスの下調べ |
どこへ相談すればよいかわからない場合は、まず地域包括支援センターに相談してみましょう。
地域包括支援センターは、市区町村が設置する高齢者のための総合相談窓口です。保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)などの専門職が配置され、介護だけでなく、高齢者の生活に関するさまざまな相談に対応しています。
相談は無料で、要介護認定を受けていない方やその家族も利用可能です。「庭の手入れを頼みたい」「離れて暮らす親の見守りをお願いしたい」など、利用したいサービスが具体的に決まっていない段階でも相談できます。
一方、家事代行や民間の見守りサービスなどを利用したい場合は、インターネットでサービス内容や料金を比較して探す方法もあります。自治体のサービスについても、事前にインターネットで調べておくと、窓口で相談するときに話を進めやすくなります。
自治体が提供する高齢者向けサービスには、対象者や利用条件が定められており、事前の申請が必要なものもあります。
自分で調べる場合は、次の流れで確認するとスムーズです。
なお、離れて暮らす親のためにサービスを探している場合は、親本人が住んでいる市区町村の制度を調べてください。自治体によってサービス内容や利用条件が異なるため、自分が住んでいる地域と間違えないよう注意しましょう。
ハートページナビでは、全国76市区の自治体が提供する「市区独自のサービス」の情報を掲載しています。お住まいの地域でどんな支援が用意されているかを、窓口に行く前に確認できます。
ハートページナビでは地域の介護事業所を一覧から探せます
利用したい介護保険外サービスが見つかったら、申し込む前に料金や契約内容などを確認しておきましょう。介護保険外サービスは事業者によって料金体系や対応範囲が異なるため、事前に確認しておくことで契約後のトラブルを防ぎやすくなります。
確認しておきたいポイントは、次の5つです。
「1時間〇〇円」といった基本料金だけでなく、交通費や出張費、指名料、延長料金などを含め、実際にいくらかかるのかを確認します。最低利用時間が設定されている場合もあるため、「1回利用した場合の総額」で比較するとわかりやすいでしょう。
当日キャンセルや延長が発生した場合の料金も確認しておくと安心です。
契約書などの書面で、サービス内容や契約期間、解約方法を確認しましょう。特に定期契約の場合は、「いつまでに解約を申し出る必要があるか」「解約金が発生するか」といった条件もチェックします。
高額な長期契約を勧められた場合は、その場ですぐに決めず、内容を十分に確認してから契約することが大切です。
同じ「家事代行」「生活支援」でも、対応できる範囲は事業者によって異なります。高所での作業や庭仕事、ペットの世話、身体介助などは対応していない場合もあります。
お願いしたいことを具体的に伝え、希望する支援がサービスに含まれているか確認しておきましょう。
自宅でサービスを利用する場合は、作業中に家財が破損したり、本人がけがをしたりする可能性もあります。
万一のトラブルに備えて、事業者が損害賠償保険に加入しているか、事故が起きた場合にどのような対応をしてもらえるのかを確認しておきましょう。
家族が必要だと考えていても、本人は「知らない人を家に入れたくない」「まだ自分でできる」と感じていることがあります。
できるだけ本人の希望を聞きながらサービスを選びましょう。抵抗がある場合は、事前にスタッフと顔合わせをしたり、短時間・単発の利用から始めたりする方法もあります。
最後に、介護保険外サービスに関するよくある質問を紹介します。
提供元を大きく分けると、自治体・地域の支え合い・民間企業の3つです。
自治体では配食や見守り、緊急通報装置の貸与、紙おむつの支給など、地域では社会福祉協議会やシルバー人材センターによる生活支援や庭木の手入れなどがあります。
民間企業では、家事代行や介護タクシー、訪問理美容、見守りサービスなどが代表的です。また、利用中の介護サービス事業所が、自費サービスを提供している場合もあります。
介護保険外サービスの費用は、原則として全額自己負担です。ただし、自治体が実施する配食や紙おむつの支給などは、自治体から助成を受け、無料または低額で利用できる場合があります。
シルバー人材センターや住民主体の生活支援も、比較的少ない負担で利用できることがあります。費用を抑えたい場合は、まず自治体の制度を確認し、地域の支え合い、民間サービスの順に探してみるとよいでしょう。
一概に「使った方がよい」とは言えませんが、介護保険サービスだけで本人や家族の生活が無理なく回っているかどうかが、判断の目安になります。
家族が頻繁に仕事を休んで対応している、休日のほとんどを介護に費やしているといった状態が続いているなら、利用を検討してもよいでしょう。外部のサービスに頼ることも、無理なく介護を続けていくための選択肢のひとつです。
仕事や自分の生活との両立に悩んでいる方は、親の介護と自分の生活を両立させるための考え方と対策を解説した記事もあわせてご覧ください。
介護保険外サービスには、要介護認定を受けていなくても利用できるものが多くあります。民間の家事代行や見守りサービスなどは、認定の有無を問わず利用できるのが一般的です。
一方、自治体のサービスには「要支援以上の認定を受けている方」「65歳以上の一人暮らしの方」など、独自の利用条件が設けられている場合があります。条件はサービスごとに異なるため、お住まいの市区町村に確認しましょう。
同じ事業所に頼める場合があります。訪問介護やデイサービスなどの事業所のなかには、介護保険の対象外となる支援を自費サービスとして提供しているところもあります。
ただし、すべての事業所が対応しているわけではなく、料金やサービス内容も事業所によって異なります。また、保険内と保険外のサービスを組み合わせる場合は、それぞれの内容や費用を明確に区分する必要があります。
介護保険外サービスは、介護保険だけでは対応できない支援を補うためのサービスです。最後に、この記事のポイントを3つに整理します。
介護保険で頼めないことを外部のサービスに任せることは、介護から手を引くことではありません。本人の生活を支えながら、家族自身の仕事や暮らしを守るためにも、介護保険外サービスを上手に取り入れることは大切です。
すべてを家族だけで抱え込まず、まずは本人が住んでいる地域にどのような支援があるのかを調べることから始めてみましょう。
ハートページナビでは地域の介護事業所を一覧から探せます
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